リーガルワークス合同事務所

19

1月

2009

「改正労働基準法」が成立 - 高橋弘次「労務のポイント」

平成19年3月の閣議決定を経て長らく国会審議入りしていた「改正労働基準法案」が、1年8カ月を経て、ようやく成立しました。

改正の内容(1)

本改正の1つ目の柱は、「月の時間外労働が一定時間を超えた場合の賃金割増率のアップ」です。月の時間外労働時間が45時間を超え60時間までの場合の割増賃金率については、2割5分以上の率で、労使協定で定める率とし(努力義務)、60時間を超えた場合の割増賃金については5割増とする、という内容です。

改正の内容(2)

本改正のもう1つの柱は、「労使協定締結による5日以内の時間単位での年次有給休暇制度の創設」です。労使協定で「時間単位で有給休暇を与える労働者の範囲」、「時間を単位として与えることができる有給休暇の日数(5日以内)」などを定めることにより、従来よりも細かい単位で有給休暇を取得できるとする内容です。

施行日と中小企業への猶予

改正法の施行日は「平成22年4月1日」と定められており、企業においては就業規則の整備や労使協定の締結などの対応が必要となりますが、割増率のアップの規定については、「中小事業主の事業については、当分の間、適用しない」とされています。

 

なお、ここでいう「中小事業主」とは、「その資本金の額又は出資の総額が3億円(小売業又はサービス業については5,000万円、卸売業については1億円)以下である事業主及びその常時使用する労働者の数が300人(小売業については50人、卸売業又はサービス業については100人)以下である事業主を」をいいます。

 

特定社会保険労務士・行政書士 高橋弘次