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21
7月
2008
適正な広告表示(1) - 関戸幸一「コンプライアンス」の部屋
連載初回の前回の記事ではシステム手帳「ファイロファックス」の不当表示の問題を取り上げました。これに合わせ、本連載の最初のテーマとして適正な広告表示についてご紹介することにいたします。
不当表記規制の概要
不当表示の規制は景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)という法律で定められています。この法律は、不当な景品・ 表示による顧客の誘引を防止し、一般消費者の利益を保護することを目的としています。現在の管轄官庁は公正取引委員会ですが、消費者庁の設置とともに管轄が移ることが予定されています。
法定されている不当表示規制の内容は次の2点です。
- (1)優良誤認表示、(2)有利誤認表示、(3)その他法定の不当表示が禁止されていること。
- 優良誤認のおそれのある表示については、そうでないことの立証責任が事業所側にあること。
まずは優良誤認表示から解説します。
優良誤認表示とは
どのような広告が優良誤認表示とされるのでしょうか。景品表示法の規定を要約すると次のようになります。
品質や規格について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示すこと。または事実に相違して競合他社のものよりも著しく優良であると示すこと。
具体的にはどのような広告表示が問題となるのでしょう。最近では次のような実例がありました。
- 不動産業者の広告で1996年建築と表示されていた賃貸物件の建物が、実際には1979年に建築されたものであった。
- 食品メーカーの広告で、六甲山系の花崗岩の割れ目を通ることによりミネラル分が溶け込んでいると表示されていた水が、実際にはそのような水ではなかった。
- 小売業者が販売する歯ブラシで、パッケージには抗菌加工と表示されていたが、実際には抗菌加工されていなかった。
優良誤認表示を行った場合は公正取引委員会から排除命令が出され、実名入りで公表されます。都道府県知事から指示が出されることもあります。また、排除命令が確定すれば被害者に対する民事上の損害を賠償する責任が生じます。
注意しなければならないのは、故意に優良誤認表示をした場合はもちろん、過失で、つまり誤って優良誤認表示をしてしまった場合も法令違反になるということです。また、製造しておらず仕入れたものを販売しているだけの場合でも、自社が広告表示内容を決めていれば禁止の対象となります。
リーガルワークス合同事務所